旅費支援
ウィキメディアの年に一度の国際的会議の第13回となるウィキマニア2017は、2017年8月9日から13日にかけ、カナダのモントリオールで催されます。ウィキメディア財団旅費支援プログラムは、人数は限られますが、ウィキマニア参加者の旅費を補助しようというものです。会議の登録料や、宿泊費などもカバーされます。資金はウィキメディア財団(WMF)の基金を活用しています。
主な段取り
旅費支援の流れは次のようになっています。
- 2017年1月6日より申請受付開始。 Done
- 申請のしめきりは 2017年2月20日。 Done
- WMF(ウィキメディア財団)による資格選考(フェーズ1)は2017年2月の後半に行われます。 Done
- 申請者への第一選考の結果は2017年3月初頭に通知されます。 Done
- 旅費支援委員会による詳細な評価が2017年3月に行われます。 Done
- 最終決定は、2017年4月初めに通知されます。 Done
- 受給者の最終リストは2017年5月1日に発表されます。
目的
- 参加者がオンライン、オフライン双方で経験を共有するのを促進して、ウィキマニア2017を成功させ、実りある国際会議とすること。
- 様々な人がウィキメディアの運動を通して会議に出席できるようにすることで、会議をより豊かなものにすること。
- ウィキマニアでの経験や学んだことを自分のコミュニティで共有してもらい、ウィキのコミュニティをより幅広く、豊かなものにしようとすること。
- 新たな協働や創造、発展を可能にすること。
旅費支援の詳細
今年は、ウィキメディア財団はウィキマニア出席者向けに2種類の旅費支援を用意しています。
- 全体支援は次の費用をカバーしています。
- 往復の旅費
- 共用の宿泊に必要な費用
- 会議の会費
- 部分支援は次の費用のみカバーしています。
- 共用の宿泊に必要な費用
- 会議の会費
ウィキメディア財団(といくつかの国別協会)による旅費支援を受けられる人数は、2017年の旅費支援のための全体の予算に依存しています。しかし、最終的に予算のおよそ90%が全体支援へ、10%が部分支援になります。旅費支援を受ける人数はフェーズ3の最終選考で決まります。過年度は最終的な費用にもよりますが、全体支援が70–90人、部分支援が20-30人となっています。
全体支援はたいてい部分支援に地理的、言語的制限が残らないように割り当てられます。WMFや他のウィキメディアの団体による旅費支援の概数の詳細は下記をご覧ください。
旅費支援の申請の際、どちらの支援を希望するか明確にして下さい。ただし、「全体支援を申請しますが、部分支援で申請を通過した場合は部分支援で出席できます」を選択される方は、まず全体支援で審査され、全体支援に合格できなかった際に部分支援の審査を受けることになります。
何が支援の対象で、何を自分で拠出しなければいけないかについての詳細はFAQをご覧ください。
ウィキメディアの他の団体による旅費支援
WMF以外にもウィキマニア2017向けの旅費支援を行っている組織があります。国別協会やテーマ別組織も独自の支援を行っているかもしれません。下に確認のとれたプログラムについて列記していきますので、2017年初めに再び確認して下さい。
- ウィキメディア・ドイツとウィキメディア・オーストリアはそれぞれ20個、7個の独自の支援があります。詳しくはプロジェクトページをご覧ください。(ドイツ語のみ)
- Wikimedia Nederland is also offering a limited number of scholarships for Wikimedians from the Netherlands or active on the Dutch language projects. Applications before May 5 to info(at)wikimedia(dot)nl. More info (in Dutch) on the Wikimedia Nederland wiki
- Wikimedia Italia is also offering 6 scholarships (applications open from 28 April to 14 May). Please visit the program page for further information (Italian only).
- Wikimedia Taiwan is also offering a place of scholarship (applications open from 1 to 17 May). Please visit the program page for further information (Chinese only).
応募資格
ウィキメディアプロジェクト、並びにウィキメディアのボランティアとして活動しているアクティブユーザーであれば、どの国、どの場所に住んでいる人であっても参加費用補助の対象となります。この参加費用補助は「ボランティア」としての参加を援助するものであるため、ウィキメディア財団と契約したスタッフなど参加によって「金的報酬を得る」人は対象となりません。パート、インターンや働いている学生たちはこのルールの例外となります。
前年と異なり、ウィキメディアでの活動が主な評価基準となります。ウィキメディア以外のフリーコンテントやフリーソフトウェアを採用する組織や、共同作業や教育を行う活動への参加は加点対象ですが必要条件ではありません。単にそれらの活動に貢献しているだけの人の応募は推奨されていません。応募資格について詳しくはFAQをご覧ください。
選考プロセス
2017年度ウィキマニア旅費支援プログラムの選考プロセスは旅費支援の応募者、受給者、主催者、旅費支援委員会やウィキメディア財団のスタッフなどからのフィードバックを収集、議論し反映した上で更新されました。2017年度の選考は次の3つの段階での評価を経て行われ、最終的な受給者を決定します。
フェーズ1 - 受給資格評価
- 全ての応募者はWMFのメンバーによって第1段階の選考基準に則って0(不合格)か1(合格)で審査されます。第1段階の選考終了後応募者全員にEメールで合格か不合格かが通知されます。
- フェーズ2 - より詳細な評価
- 第1段階を通過した申請者は全員旅費支援委員会による二次選考を受けます。ここでは1人の応募者に対し最低2人の評価者がつきます。各評価者は個別に審査を行い、第2段階選考基準に基づき最終選考に向けた得点評価を行います。
- 第3段階 - 全体支援の最終認定
- 応募者の居住する国に基づき、応募者は北と南に分けられます。資金は、全体の旅費支援が北と南でそれぞれ25%と75%になるように分配されます。
- 南北とも、応募者の「ウィキにおける最初の言語コミュニティ」に基づきます。(応募時の自己申告です)応募者はその人が最も活動しているウィキメディア・プロジェクトでアクティブに活動する編集者の数によって分類されます。それは1ヶ月あたりのアクティブなウィキメディアンの平均の数によって決定されます。(期間は2014年9月から2015年9月までです)旅費支援は下記のように定義されるサブグループに均等に分配されます。
- WMFは全体の予算を決め、1人当りに支払う金額を概算します。(その金額はほぼ、国ごとに異なる旅費に基づいて決められます)第2段階を各サブグループのトップで通過した人に旅費支援が支払われます。
- "人数制限"のうちの10%については、女性にまず優先的に旅費支援が与えられます。
- "人数制限"はそれぞれのサブグループで最終的に支援を獲得した人の数によって決まります。
- 未使用の資金は以下のようにして再分配されます。
- それぞれのサブグループに対して最少得点が決められます。(得点はサブグループによって異なります)その点未満の得点しかとれなかった応募者は最終選考を通過することができません。あるサブグループにおいては十分な得点をとっているが、本人の所属するサブグループでは不適格だと判断された応募者がいる場合、使われなかった資金が他のサブグループに均等に配分されます。
- 得点がどのサブグループの最低得点よりも高いのに不適格と判断された人がいる場合、使われなかった資金は他のサブグループに回され、その中で均等に分配されます。
- "人数制限"のうちの10%については、女性にまず優先的に旅費支援が与えられます。
- WMFは全体の予算を決め、1人当りに支払う金額を概算します。(その金額はほぼ、国ごとに異なる旅費に基づいて決められます)第2段階を各サブグループのトップで通過した人に旅費支援が支払われます。
- 第3段階 - 部分支援の最終承認
- 部分支援の応募者は全員得点によりランク付けされます。上位の人が旅費支援を獲得できます。
第3段階の完了に引き続き、第2段階の選考を通過した応募者全員にその人が選考に合格したかしなかったかがメールで通知されます。選考に合格した応募者にはウィキマニア2017への出席と旅費支援の受け入れを確認する機会が与えられます。不合格だった人のうち数人は補欠者リストに名前が挙がります。彼らは合格した人の旅費支援の受け入れ具合によって、また資金が予定通りに使われているかによってあとで資金を受け取ることができる可能性があります。
選考基準
フェーズ1
以下の基準のどれか1つにでも当てはまる人は第1段階の選考で不合格となります。
- 2014年、2015年または2016年の旅費支援を受け取った人のなかで、会議終了後の報告書を終わらせていない人
- The applicant is a current or past grantee from any WMF Grant program and found to be non-compliant.
- 応募内容の大部分あるいは全部が本題から外れていたり、支援の悪用であったりする人
- 申請フォームにおいて、回答に対する十分な努力が認められなかった人
- ウィキマニアに参加できる程度の英語力があると認められなかった人。基本的に会議は英語で行われるので、充分な英語力があることをこの応募か他のどこかで示す必要があります。
- ウィキメディアに対し、大きな貢献や活動が認められなかった人。評価の加点対象ともなります。
- ウィキメディアに重要な貢献をした人の例
- ウィキメディア・プロジェクト(ウィキペディア、コモンズ、ウィキソースなど)において、最低50回の編集があるアクティブな人
- ウィキメディア・プロジェクトのための、メディアウィキのコードやガジェット、ツールの作成者
- 国別協会やテーマ別組織、利用者の団体など、何らかの形でウィキメディアの組織に関わった人
- ウィキメディアのチエックユーザーや管理者、ビューラクラットやスチュワード、OTRSのボランティア(現在か以前かは問わない)
- ウィキメディア財団が認定した人
- ウィキメディアの調査員
- ウィキメディアのプログラムの参加者(例えばGLAMや教育プログラムなど)
- ウィキメディア主催のイベントの参加者(例えばウィキ・ラブ・モニュメント(WLM)に参加した写真家やワークショップの参加者)
- ウィキメディアのイベントの主催者や世話役(ウィキ・ラブ・モニュメント(WLM)やエディタソン)
- ウィキメディアに重要な貢献をした人の例
WMFのスタッフは応募者のウィキ内外での行動により、その人を選考から落とす権利を持っています。例として全世界においてイベントの出禁リストに登録されている人があります。
以上の基準を全て満たしている人は第2段階のより詳細な評価に進むことができます。
フェーズ2
フェーズ2では、応募者を関連する経験と強化の2つの側面から評価します。それぞれの応募者を、それぞれの基準に基づき0から10までの点数で評価します。これらの点数は平均され、第2段階の最終スコアを決定します。これらの基準は注目すべきウィキメディアに関連した経験があり、自分の経験や学習を自らのコミュニティの強化に役立てる能力を発揮できる人を選ぶための目標として考えられています。
関連する経験
ウィキメディア・プロジェクトや他の組織(国別協会やテーマ別組織、あるいは利用者の集まり)での活動は応募者が貢献から得た経験や知識を使ってウィキマニアに価値を付加することを示しています。応募者は応募の際、オンライン、オフライン双方での経験を書くことが推奨されます。
応募者の活動は次の3つの観点から評価されます。
- 協調性 - 活動を行うためにどのくらい他の人や組織と協力できるか。
- 影響力 - オンライン、あるいはオフラインでの、ウィキメディアでの質的、また量的な成果
- リーダーシップ - ウィキメディアの活動での役割。例えば委員会やプロジェクトのリーダーを務めた人など。
参考のため、下に影響力の例を挙げます。しかし、応募する人は下にない例をどんどん追加して下さい。
オンラインでの成果 | オフラインでの成果 | |
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量的な成果 |
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量的な成果 |
|
強化
経験や情報をより大きなコミュニティと共有する能力は応募者が支援を受けられた場合、その人がウィキマニアで得た経験や教訓を活動拠点のコミュニティに持ち帰り、そのウィキや自らの国を強化することができるということを指します。応募者はこの能力を示すために何かを書いたり、例を挙げたりすることが推奨されます。一例としてウィキ上でのレポートや個人的なブログの投稿、あるいはイベントや会議、議論などから学んだことについての講義やプレゼンテーションが挙げられます。
わからないことがある時には
ウィキメディア財団による旅費支援プログラムについてのより詳細な情報はよくある質問をご覧ください。
申請
Applications for Wikimania 2017 WMF scholarships are now closed. The list of successful applicants can be found on meta:Grants:TPS/Wikimania scholars.